1. 液晶ディスプレイと有機ELディスプレイ

FPDの画面は「画素」とよばれる微細な点の集合体です。画素の明るさを調整することで、さまざまな映像を映し出しています。

液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display=LCD)は、液体と固体(結晶)の中間の状態である液晶組成物、通称「液晶」を利用した平面状で薄型の表示装置です。液晶はそれ自体が発光するわけではなく、画素を通る光の強さを調整するシャッターの役割を担っています。

有機ELディスプレイ(Organic LED Display=OLED Display)は、発光層が有機化合物でできた発光ダイオード(LED)を利用した表示装置です。LEDは電流を流すと自ら光り、流す電流の量を変えることで発光する強さの調整も可能になります。

LCDもOLEDも、ひとつの画素は赤・緑・青の3色で構成され、それぞれの色に光を通すためのスイッチ機能を持った薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor=TFT)が付いています。

解説図。LCDとOLEDの構造。どちらも、ひとつの画素は赤・緑・青の3色で構成され、薄膜トランジスタが付いている。